AMOで公開されていたツールバー系の拡張機能が、大量にAMOから削除されました。
以下に一例としてWikipedia Toolbarのバグを挙げます。
この削除に至るまでの経緯を簡単にまとめます。
これらの拡張機能は、「Conduit」というInternet ExplorerとMozilla Firefox用の
ツールバーを無料で作成できるサービスで作られたものでした。
Conduitは、かつて「EffectiveBrand」という名で同様のサービスを行っており、
このサービスで作られた拡張機能は、動的にJavaScriptなどのファイルを
外部ホストからダウンロードして実行・表示する仕組みになっていたため、
セキュリティに問題があるとしてAMOから削除されました。
その後、EffectiveBrandはプログラムを修正し、この仕組みではなくなりましたが、
今度は閲覧したWebサイトなどの個人情報を取得する等スパイウェア的な動作をする
ことが判りました。一部のウィルス対策ソフトでは、Internet Explorer版を
スパイウェアとして検出します。
この動作はEffectiveBrandがConduitと名を変えてからも変わっていません。
Conduit自身はスパイウェアではないと主張していますが、
実際の動作はスパイウェアそのもので、この主張は信用できるものではありません。
Mozilla側ではプライバシー・ポリシーの説明が不十分(事実と異なる)という理由で
AMOからConduitで作成された拡張機能を削除し、レビュアーにも今後Conduitで作成された
拡張機能は承認しないよう通達されました。
AMOでは、レビュアーによる審査とIRCやBugzillaでの報告などで不正な拡張機能が無いか
常にチェックする体制になっていますが、Firefoxの知名度が上がるにつれて、今後も
AMOに不正な拡張機能を登録しようとする動きは増えてくると思われます。
他にもこのツールバーに関しては色々とあるのですが、細かな経緯がまとめられているサイトが
ありますので、そちらを参考にしてください。